【資料6】 ILO条約94号  公契約における労働条項に関する条約

〔未批准  仮訳〕 2000年3月現在、 ILO加盟国 174ヶ国中、58ヶ国が批准してますが、日本はまだ批准していません。

国際労働機関の総会は、国際労働事務局の理事会によってジュネーブに招集され、且つ1949年6月8日を以てその第32回会議を開催し、この会議の会議事 項の第6項目である公契約における労働条項に関する提案の採択を決議し、且つこの提案は条約の形式によるべきものなることを決定したので、1949年の労 働条項(公契約)条約として引用することができる次の条約を1949年6月29日に採択する。

第1条
1、この条約は、次の条件を充す契約に適用する。
a) 契約の当事者の少くとも一方は公の機関であること。
b) 契約の履行は次のものを伴うこと。
i  公の機関による資金の支出、及び
ii 契約の他方当事者による労働者の使用
c) 契約は次のものに対する契約であること。
i  土木工事の建設、変更、修理若しくは解体
ii 材料、補給品若しくは装置の製作、組立、取扱若しくは発送又は
iii 労務の遂行若しくは提供並びに
d) 契約は条約が実施される国際労働機関の加盟国の中央機関により査定されること。
2、権限のある機関は、条約が中央機関以外の機関により査定される契約に適用されるべき程度及び方法を定めなければならない。
3、この条約は、下請負業者又は契約の受託者により行われる作業に適用する。かかる適用を確保するため権限のある機関は、適当な措置を講じなければならない。
4、権限のある機関が関係ある使用者団体及び労働者団体(各団体の存在する場合)と協議の上定める限度を超えない額の公の資金の支出を伴う契約は、この条約の適用から除外することができる。
5、権限のある機関は、関係ある使用者団体及び労働者団体と協議の上、管理の地位を占める者又は技術的、専門的若しくは科学的性質を有する者であって労働 条件が国内の法令若しくは規則、労働協約又は仲裁裁定により規律されず且つ、通常筋肉労働を行わないものをこの条約の適用から除外することができる。

第2条
1、この条約の適用をうける契約は、当該労働が行われる地方において関係ある職業又は産業における同一性質の労働に対し次のものにより定められているもの に劣らない有利な賃金(手当を含む)、労働時間その他の労働条件を関係労働者に確保する条項を包含しなければならない。
a) 関係ある職業又は産業における使用者及び労働者の大部分を夫々代表する使用者団体及び労働者団体の代表者間の労働協約その他の承認された交渉機関により、
b) 仲裁裁定により、又は
c) 国内の法令又は規則により
2、当該労働が行われる地方において、前項に掲げられる労働条件が同項に掲げられる方法をもって規制されない場合には、契約中に挿入される条項は、右のものに劣らない有利な賃金(手当を含む)、労働時間その他の労働条件を関係労働者に確保するものでなければならない。
a) 最も近くの適当な地方において関係ある職業又は産業における同一性質の労働に対し労働協約若しくはその他の公認交渉機関、仲裁又は国内の法令若しくは規則により定められるもの
b) 契約者が従事する職業又は産業において、一般事情が類似している使用者により遵守される一般水準
3、契約に挿入されるべき条項の条件及びこれが変更は、権限のある機関が関係ある使用者及び労働者の団体(かかる団体が存在する場合)と協議の上、国内事情に最も適当すると認められる方法でこれを決定しなければならない。
4、権限のある機関は、広告による明細書その他により契約申込者に当該条項を知悉させることを確保するため適当の措置を講じなければならない。

第3条
契約の履行に従事する労働者の健康、安全及び福利に関する適当の規定が国内の法令若しくは規則、労働協約又は仲裁裁定によりいまだ適用されない場合には、 権限のある機関は、関係労働者に対する公平にして合理的な健康、安全及び福利の条件を確保するため充分な措置を講じなければならない。

第4条
この条約の規定を実施する法令(規則又はその他の手段は、
a)ⅰ すべての関係者に知らしめなければならず、
ⅱ これが遵守に付責任のある者を定めなければならず、且つ
ⅲ 労働者にその労働条件を知らせるため関係ある設備及び作業場において見易き箇所に掲示することを要求しなければならない。
b) 有効な実施を確保するためその他の措置が実施されている場合を除きⅰ 関係労働者が労働する時間及びこれに支払われる賃金の適当な記録の保存について規定しなければならない。
ⅱ 有効な実施を確保するのに充分な監督制度の維持について規定しなければならない。

第5条
1、公契約における労働条項の規定の遵守及び適用を怠る場合について、契約の手控えその他により適当の制裁を適用しなければならない。
2、関係労働者をしてその正当の賃金を受けることを得しめるため、契約の下における支払手控えその他の方法により適当の措置を講じなければならない。

第6条
国際労働機関憲章第22条により提出される年次報告にはこの条約を実施する措置に関する充分な情報を包含させねばならない。

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