【資料4 】 アメリカの場合 ディヴィス・ベーコン法[The Davis Act]

(1941年3月23日付公法…76-633、及び1964年7月2日付公法…88-349により、修正された1935年8月30日付公法…74-403) 合衆国上・下両院の会議において、本法を制定する

第1項(a)
 合衆国諸州、またはコロムビア特別区の地理的区分内における合衆国、もしくはコロムビア特別 区の公共建造物、または公共工事の建設、改造、及び(または)修理にして、塗装および装飾を含むものの中、合衆国、もしくはコロムビア特別区を一方の当事 者とし、職人、または労務者の雇用を必要とし、もしくは雇用を伴う契約については、各 2,000ドルを超えるものに対する公示規定として、下記条項を含めなければならない。

すなわち、工事の行なわれる州の市、町、村、またはその他の行政区署、もしくは工事が施行される場合のコロンビア特別区において、施工される 請負工事と同種の性格を有する事業に雇用される労務者及び職人の相応職種につき、労働省長官が決定する現行賃金に基づく、労務者および職人の各職種に対 し、支払うべき最低賃金。

また、上記規定に基づく、すべての契約には、以下の規定を含めなければならない。すなわち、請負業者、または当該下請負業者は、当該工事現場 において、直接雇用する職人及び労務者のすべてに対し、無条件に、毎週1回を下らず、かつ、いかなる理由によるも減額、もしくは割り戻しを伴うことなく、 支給時に生ずる全支給額につき、工事規定に示す額を下らぬ賃金率により精算し、請負業者、または下請業者と、上記労務者および職人との間に存在することを 主張できる、いかなる契約関係にも拘束されることなく、これを支給するものとする。かつ、請負業者は、当該支給賃金率を、作業現場の目につき易く、近付き 易い場所に掲示しなければならない。

また、更に以下の規定を含めなければならない。すなわち、工事に従事する労務者及び職人に支給するため、契約上請求される賃金率と、当該労務 者及び職人の受け取る賃金率との間に差額のあるときは、当該契約担当官において、当該差額を、当該請負業者、または下請業者に雇用され、工事に従事する労 務者及び職人に支払うことを必要と認めた場合、当該金額を当該請負業者への支払金より控除することができ、かつ当該請負業者、下請業者、または当該代理者 にこれを払い戻さぬこと。

第1項 (a)
本法令に用いる用語、「賃金」、「基準賃金」、「賃金率」、「最低賃金」、及び「現行賃金」は、以下の内容を含むものとする。
1) 時間当り基本支給率
2) 下記の金額
a) 請負業者、または下請業者が、基金、制度、または計画に従い、保管者、もしくは第三者に行なう変更ができない拠出金の率。
b) 請負業者、または下請業者が、労務者および職人に対し、財政上の負担を伴う制度、もしくは計画を行なう強制的実施につき、当然参加すべき負担率。

文書により、関係労務者および職人に通告された当該制度、または計画の内容は、医療もしくは入院加療、退職または死亡に対する年金、業務上の 事由に対する傷害もしくは疾病の補償、または上記のいずれかを給付する保険、失業給付、生命保険、疾病および疾病保険、もしくは事故保険、休暇および祭日 給付、見習い工制度またはその他の類似計画の諸費用、もしくは、その他善意の特別給付を目的とする。ただし上記は、連邦、州または地方の法律が、請負業者 もしくは下請負業者に対し、その給付の実施を求めることのない場合に限る。

ただし労働省長官の認定する現行賃金に基づく請負業者、または下請業者の支払い義務は、本法、及び本報の関連事項として含まれる他の諸法令の関 する限り、現金支給の実施、第2節a)に示す種類の拠出金の実施、または第2節b)に示す種類の制度、もしくは計画の費用を負担するため、強制的実施の履 行、もしくは当該支払い金額、拠出金及び負担金の総額が、第1節に示す支払い金額と第2節に示す金額の合計額を下らぬ場合は、上記の組み合せにより、これ を履行しなければならない。

いずれかの連邦法に基づき、受給資格を有する労務者または職人の時間外手当を決定する場合は、その正規、もしくは基本の時間当り、賃金率また は時間外手当割増し計算の基盤となる、その他の代替率は、第1節に基づき算定した賃金率としなければならない。ただし、当該者につき、生ずる支払い金額、 拠出金または負担金の額が、本法に基づき適用される現行賃金を超過する場合を除くものとし、上記正規、または基本の時間当り賃金率(もしくは、その他の代 替率)は、当該者につき現実に生ずる支払い金額、拠出金または負担金の額、当該者につき実際に生ずる第2節記載の種類の拠出金もしくは負担金のまたは、実 際に支払われない第2節に定める額の中、いずれか高い金額より、これを控除して定めなければならない。

第2項
本法の適用範囲内の契約のすべては、下記規定を含まなければならない。すなわち、当該契約にかかわる作 業現場において、請負業者、または下請業者が、直接雇用する労務者もしくは職人に、当該契約により請求する前記金額を下る賃金を支払い、または支払ってい ることを、契約担当官が認める場合、政府は、請負業者に対し、文書の通告により、当該工事、もしくは当該規定賃金の支払いを怠る工事部分の続行、及び、契 約またはその他により定められる工事の完工につき、その権利を停止することができる。かつ請負業者及び当該保証人は、上記により政府の受ける超過費用につ き、政府負担を弁償しなければならない。

第3頂(a)
合衆国会計検査院長官は、上記の結果、当該契約条項に基づき留保される支払金額の中より、本法により労務者及び職人に当然支給の義務ある賃金を、直接、労務者もしくは職人に支払う権限を有し、かつ、これを命ぜられる。
更に、会計検査院長官は、被用者、または下請業者に対する義務を怠ったことを認めた、本人、もしくは当該会社の名称を記載した名簿を、政府関係機関のすべ てに配布する権限を有し、かつ、これを命ぜられる。当該名簿に記載された者、または会社、もしくは、上記の者または会社と利害関係を有する会社、法人、組 合、もしくは団体は、いずれも当該者または会社の名称を記載した名簿の発行日付より三カ年を経過するまでは、いかなる契約もこれを締結してはならない。

第3項(b)
前記記載の契約条項に基づき留保される支払い金額が、本法に基づき請求された賃金の支払いを受 けなかった当該労務者及び職人のすべての者の補償額に満たない場合は、当該労務者及び職人は労務または資材の提供者につき、法が認める請負業者、及び保証 人に対し、訴訟、もしくは仲裁の申し立てを行なう権利を有するものとする。また当該事件処置に当たり、当該労務者及び職人において規定賃金額を下る額を受 領し、または受領に同意したこと、もしくは自発的に更新したことは、抗弁の理由としてはならない。

第4項
本法は、特殊賃金率を設定するため、連邦法により別に認可される権限、を代置し、または、損ねるものと、これを解してはならない。

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首都圏建設産業ユニオン・賃金対策部・文責高野
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